『BORN TO RUN 走るために生まれた』クリストファー・マクドゥーガル[著]
ニューヨークタイムズ・ベストセラー
この冒険は、たったひとつの疑問からはじまった。
「どうして私の足は走ると痛むのか?」
その答えを探すなかでクリストファー・マクドゥーガルは
世界でもっとも偉大な長距離ランナー、タラウマラ族に行きつく。
その過程でわかったこと──
わたしたちがランニングについて知っていることはどれもすべてまちがいだ──
メキシコの秘境を彷徨う謎の白馬、
現代社会と隔絶して暮らす“走る民族”、
素足で峡谷を走り抜けるベアフット・ランナー、
数時間走り続けて獲物を狩る現代のランニングマン、
過酷な地形を24時間走り続けるウルトラランナーたち、
そして、世界が見逃した史上最高のウルトラレース……
ニューヨーク・タイムズで32週連続ランクイン中!
300万部を売り上げた、「読めば走りたくなる」と話題の
ロングラン・ベストセラー、遂に邦訳!
痛みに苦しみ、走ることをやめた20代。
マクドゥーガルがランニングを始めたのは10歳の頃だった。'70年代、アメリカで最初のマラソンブームが起きた時、減量のためジョギングをしていた父と一緒に走り始めた。走るのが特に好きなわけではなかったが、バスケットボールやフットボールもしていたので、練習の一環として走った。ところが、20代に入ってから、つま先やかかと、膝など所々の痛みに苦しめられるようになった。
「厚底のシューズにインソールを入れたり、専門医にはコルチゾン注射を打ってもらったりしましたが、だめでした。結局、走らない方がいいと言われて、走るのを止めたのです」
ランニングを再開したのは、'04年に、雑誌の取材で訪れたメキシコで、タラウマラ族に出会ってからだ。
「タラウマラ族が、男も女も、老いも若きも、みな同じフォームで、同じような薄いサンダル履きで走っているのに驚かされました。アメリカでは、ランナーはそれぞれ、腕や脚の動かし方も違えば、履いているシューズも違うからです」
“裸足ラン”との出会い。
研究を重ねたマクドゥーガルは“裸足ラン”というスタイルに出会う。それでも、すぐには、裸足で走るということが自分の中では納得できなかった。クッションのある適切なシューズを履いて安定性を保つことが重要だと、ランニング誌や医師から耳にたこができるほど教え込まれていたからだ。
しかし、自身も裸足ランを学ぶうちに、その良さを確信するようになる。
「裸足ランのいいところは、走るのを止めるタイミングがわかることです。脚が痛くなった時が止め時なのです。中には、速く走れるようになりたいし、マラソンにも出たいばかりに走り続ける人もいますが、そうすると脚を痛めてしまいます。裸足で走り始めて、止めるタイミングがわかるようになるにつれ、裸足ランが身について行くのを感じました」
裸足ランを始めて10年。マクドゥーガルは、今では、20マイルを、シューズを履いている時と同じスピードで走れるようになった。50マイルランにも参加したが、以前のように脚を痛めることはなくなった。
〈参考:http://number.bunshun.jp/articles/-/824236?page=2〉
単行本: 414ページ
出版社: NHK出版
発売日: 2010/2/25
梱包サイズ: 18.8 x 13.2 x 3.2 cm
日本語字幕版
クリストファー・マクドゥーガル
Christopher Mcdougall
AP通信の従軍記者を経て、現在はMen's Healthのライター兼編集者を勤める。全米雑誌賞のファイナリストに3回選ばれている。主な寄稿先に、Runners World,Esquire,The New York Magazine,Outside,Men's Journal,New Yorkなど。自身、ウルトラマラソン・ランナーであり、普段は地元ペンシルバニア州の郊外にあるアーミッシュ農場のまわりを走っている。